2021/05/21 「介護」のない国から

当初の案は英字表記の「KAIGO」だったのだが、

見た目の分かり易さとシンプルさなどを理由に

「介護」という漢字表記にタイトルは落ち着いた。

①お年寄りと向き合う介護士ロフマンさん.jpg

車椅子のお年寄りと向き合う写真右側の男性が

主人公のロフマンさん。インドネシア出身の介護士だ。

13年前に来日、上田市の施設で働きながら学び、

日本の介護士資格を取得した。

だが、ほどなくして彼は信州を離れることになるのだが。

           ✤          

あす放送のドキュメンタリー「チャンネル4」は

13年間にわたる継続取材がかたちになった。

そこから見えてくるのは、海外の人材に頼らざるを得ない

日本の介護の現実。さらには、いつまで彼ら彼女たちに

頼り続けられるのかという、ある種のジレンマである。

③ロフマンさん(左)と2人の技能実習生.jpg 

「介護」という仕事も言葉も、ロフマンさんの国には存在しない。

そのことに改めて驚かされた。

私自身が老いる頃、この国に「制度としての介護」は残っているのか?

そんなことさえ考えさせられる。

           ✤         

●番組:「チャンネル4~ロフマンと介護」

●放送:5月22日(土)午前9:30~10:25

ナレーター:小山茉美

ディレクター:久和健一郎 

音効・MA:大沢しおり

プロデューサー:伊東秀一

●番組ホームページはこちら↓

https://www.tsb.jp/bangumi/ch4/

2021/05/20 延長の先に

先日、北陸新幹線に乗った知人によると

「車両、貸し切りでした」とのこと。

往きも帰りも、1車両内に同行者との2人だけだったらしい。

IMG_0891.jpg

【長野駅を発つ北陸新幹線(上り)/午後7時39分撮影】

           ✤

一方で、普段から東京~京都間を仕事で往復している

大学の先生から聞いた話である。

以前の緊急事態宣言中、「半分以上は空席だったかな」。

それが宣言期間が明けた途端、車両のデッキまで

立ち客でいっぱいだったという。

「宣言の効果・効力」と、その先生は呼んでいた。

           ✤

今月末まで延長されている緊急事態宣言。

気になっているのは、これが明けた後がどうなるかということ。

宣言下とはいえ、1回目ほど人の動きは減ってはいない。

地方都市である地元を見ていてもそれは分かる。

人の多さ、変異株、少なくはない新規感染数等々。

日常的に社会的接触が多い世代にまで

ワクチンだってまだ行き渡っていない。

           ✤

延長期間が明けた先にどんな状況が待っているのか。

不安なのは心配性の私ばかりではない気がする。

2021/05/07 怒涛のような

ゴールデンウィークが去ったのと同時に

春も遠ざかったかな、という印象です。

シャツの袖をまくって歩いた昨日は、

はや初夏の気配がしました。

         ✤

なんとなく慌ただしかったこの1か月。

「往く春」を写真でちょっと回想......。

IMG_0847.jpg

【五輪の聖火が通過した直後の長野市新田町交差点/4月1日 19:43】

IMG_0852.jpg

【散り終えたソメイヨシノ/信州大学工学部 4月5日】

DSC_0811.jpg

【マイカーでの移動中、走行距離計が「123456」に!】

2021/04/28 月の名前

 29.5日おきに巡ってくる天空の月にも

それぞれ名前があることを教わった。

4月の満月を「ピンクムーン」と呼ぶらしい。

「桜色がひろがる季節にのぼる満月だからピンク。

 4月だけの呼び名なんですよ」とは

鈴木智恵・気象予報士からのご教示である。

IMG_0869 (2).jpg

【長野市の空にのぼったピンクムーン/27日午後10時前】

            ✤

ものの本で調べてみると、アメリカ先住民がこう呼んだらしい。

一部を挙げてみると・・・・・・

 1月=ウルフ(狼が腹を空かす時季)ムーン

 6月=ストロベリー(苺の熟す時季)ムーン

 10月=ハーベスト(収穫の頃)ムーン・・・等々

季節と一緒の生活感が伝わってくる名称に暫し感心。

            ✤

 以下余談。3年ほど前の冬、善光寺門前で

劇作家・唐十郎さんの劇団員の女優さんと対談した折、

彼女が朗読した作品が「満月の中の満月」(唐十郎作)。

「バドリルブドゥールって読むんですよ、これ」

満月を、アラブの言葉でこう呼ぶのだと教わった。

月の名前は実に奥深い。それにしても、寒い月夜だ。

2021/04/26 距離と一票

「皆で集まることがむずかしい。

 声を掛けることさえ憚られる。

 どうしたもんでしょうねえ」

先日会ったある候補の陣営担当者は

困惑顔で宙を睨んでいた。

IMG_0866.jpg

【写真=上田駅前で選挙演説を聴く人たち/24日夕】

            ✤

参議院長野補選最終日の夕刻、2人の候補の遊説を

日が暮れかけた上田市内で聴いた。

人通りの多い商業施設や駅頭での訴えだが、

"密"を避けるためか、立ち止まる有権者は多くはない。

コロナ禍は明らかに選挙の風景をも変えていると感じる。

            ✤

「終盤戦には支持者と顔を合わせ、声を交わすことで

 団結意識や結束感って高まると思うんです。

 それが出来ると出来ないでは票の伸びも違います」

(前出・陣営関係者)

            ✤

候補者との距離が即ち、有権者と政治の距離ではないはず。

それでもどこか政治が遠い気がするのは、

私たちの命や生活に関わるコロナ禍などの諸々に、

政治がきちんと向き合っている実感がないせいなのか。

3つの国政選挙の結果が出た昨夜からきょうにかけて、

「距離」という二文字についてずっと考えている。

 

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